統合が検討されている北山東部小学校=佐賀市富士町

 県内で唯一、都市部などから児童を山村留学生として受け入れている佐賀市富士町の北山東部小が、児童数の減少に伴い学校統合の検討対象となり、岐路に立たされている。市教委は2020年まで学校の状況や地元の意向を確認した上で判断する方針を示す。地元や保護者は山村留学制度の存続を求めているが、統合の行方次第で影響は避けられない。

 市教委は22日の定例会合で3年間の経過確認期間を設けることを決めた。統合の可否判断の項目として、(1)小規模化により学校運営に課題や影響が出る(2)児童や保護者に不安や不満がある(3)児童の減少が予測される(4)山村留学の効果が期待できない-の四つを挙げる。いずれか一つでも該当すると認められた場合、直ちに北山小などとの統合準備に入る。判断がつかない際の延長期間は2年以内としている。

 統合の俎上(そじょう)となる中、地元では学校存続の思いが強い。市教委が2月に児童や保護者らに実施したアンケートにも反映されている。在校生や未就学児童を抱える20世帯のうち15世帯、同校に通う3年生以上の児童10人が回答し、小規模校について「教育が行き届いている」「困ったことはない」など肯定的な意見がほとんどだった。学校側も「運営に問題はない」と答え、判断材料の4項目も「しばらく該当することはないだろう」としている。

 北山東部小の山村留学は児童数減少対策として1994年にスタート、これまで東京都や福岡県などから計106人を受け入れてきた。現在は全校児童16人のうち、5人が留学生。同校の柴元豊彦校長は「受け入れることで地元の子どもたちの刺激となり、留学生たちも成長して帰っていく」と効果を実感する。

 仮に統合となれば、山村留学制度の存続は地元の実行委員会が判断する。ただ、制度は学校存続が目的だったことや、里親確保の問題もあり、学校関係者は継続が難しくなるとみている。

 市教育総務課は「将来的に統合は必要だが、今すぐにということではない。経過を観察し、保護者や地元とも話し合いながら判断していく」としている。

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