女性で初めての学長に就任した田口香津子氏=佐賀市本庄町の佐賀女子短期大学

 1966年の開学以来、女性で初めて学長に就任した。少子化で短大、大学の生き残りが課題となる困難な時代。「私自身が本学で35年、幸せな職業生活を送らせてもらってきた。恩返ししたい」と話し、信条の「ピンチはチャンス」で未来を切り開く決意だ。

 宮崎県に生まれ、奨学金とアルバイトで生活費を工面しながら、広島大学教育学部で心理学を学んだ。佐賀女子短大での仕事が縁で佐賀へ。保育士養成に尽力し、「自分らしさを大切にする人権教育」「虐待予防」などのテーマで研究に力を入れてきた。

 事件や事故の被害者や被害者家族を支援する団体や、放課後児童クラブ連絡会など学外にも身を置き、地域課題を考えてきた。こうした経験から「大学を良くしようとするとき、佐賀県全体の発展に貢献できるようにという視点が大切。全体が良くなれば、結果的に学生が集まる」と見通す。

 「女性活躍」の言葉が躍る今、保育や介護など女性の割合が高い職業が「適正に評価されているか」と問いかける。女性学長としての気負いはないが、「発信源の一つとして、変化の一助になれば」との思いも抱く。

 長年、詩の創作に取り組み、昨年日本詩人クラブに加入した。「ちょっと滞っているけれど、詩集出版も実現したい。人生には限りがあるから」と話す。杵島郡白石町。

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