向かい合って停止する特急列車からホームに降りて運行再開を待つ乗客ら=平成27年5月22日、白石町のJR長崎線肥前竜王駅

 白石町のJR長崎線肥前竜王駅で、上下線の特急同士が対向して同じ待避線に入り、正面衝突の93・7メートル手前で停止するトラブルがあった。全線復旧まで約6時間半を要し、約6千人に影響。また運輸安全委員会は、事故発生のおそれがあった「重大インシデント」として鉄道事故調査官を現地に派遣するなど、のどかな農村地帯が一時騒然となった。

 同委員会が翌2016(平成28)年6月にまとめた調査報告書によると、トラブルの原因は、直前に異常音で緊急停止した下り特急の運転士と指令員が、停止位置の認識が異なったまま運転を再開したこと。異常音で停止した際、実際は先頭車両が駅手前の信号機を過ぎていたが、指令員は信号手前だと誤認し、上り特急を待避線に誘導するため分岐器を操作して運転を再開させた。

 トラブル後JR九州は再発防止策として、停止位置の詳細な報告・確認や、在来線単線区間の駅にある信号機周辺への新たな標識設置などに取り組んでいる。

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