10年ぶりに黒字決算となった小城市民病院=小城市

 小城市民病院は2015年度事業会計で、補助金など医業外収支を含めた経常利益が約2030万円となり、市制となった05年度以来、10年ぶりに黒字となった。今年1月の大寒波時に入院患者が増えてベッド利用率が高くなったほか、外来患者数(4万9153人)も4年連続で増加し、収支改善につながったとみられる。

 今後、不採算部門とされる婦人科や小児科に専門医を充てて強化する。企業・団体に法人向け健診を働き掛けるほか、過疎集落に看護師らを派遣して健康相談を開き、自治体病院の信頼を高めたいとしている。

 医療業務本体の収支決算は5388万円の損失だったが、前年度(1億1782万円)と比べ半減した。入院収益は前年度比で約3千万円の増収となった。病院によると、一般病床と比べ診療報酬が2倍の地域包括ケア病床(15床)の利用率が常時70~80%あったことが大きい。

 累積赤字は13年度に5億3200万円あったが、14年度の会計から減価償却の取り扱いが一部変更され、15年度末は単年度分と合わせ累積で約4600万円の黒字となった。病院事業管理者の田渕和雄・佐賀大学名誉教授は「2年前からの改革で、スタッフの士気が高くなった。黒字化で地域医療を担う自治体病院の役割に市民の理解が深まる」と期待した。

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