ゴールデンウイーク中、歯のことでお困りのことはありませんでしたか。休日の歯に関するトラブルは、県内各地の歯科の先生方が手分けして当番医をされていますが、佐賀市と神埼市、小城・多久市にお住まいの方は佐賀市にある休日歯科診療所で対応できるシステムになっています。診療所は佐賀市兵庫の「ほほえみ館」にありましたが、4月15日より同市水ケ江の県立病院跡地に移転しました。佐賀市医師会看護学校ビル1階にあり、電話0952(24)1426です。

 さて、せっかくの休日も歯の痛みがあると憂鬱ゆううつで外出する気持ちがなえてしまいます。外出と言えば、県内各地で「肥前さが幕末維新博」に関するイベントが開催されています。維新当時の人々がどのような暮らしをしていたか興味深い内容が盛りだくさんですが、歯に関する話題はさすがに見当たりませんので紙面を借りて紹介したいと思います。

 幕末の頃の歯痛治療は貼薬、鍼灸(はりきゅう)、抜歯などが主で口中療治と称され、各藩には口中療治を行う御典医もいました。維新後、明治政府は口中療治を体系づけられた基礎医学の上に成立させる必要があると判断し、明治16年には西洋医学式の歯科医師資格試験が制定されました。佐賀では明治23年に県内初の歯科医院が佐賀市大財に誕生し、その後唐津、鹿島など各地に広がっていきました。

 当時と比較すると、現在の歯科医療は診断や治療の技術が格段に進歩していますが、特に脚光を浴びているのは肺炎や糖尿病といった疾病改善につながる口腔衛生の効果です。歯科の治療は一般の病気と切り離されて考えられる印象もありますが、がんなど入院治療を受ける前の周術期口腔ケアやお産をされる女性の周産期口腔ケアなどという言葉が知られるようになってきました。150年前に明治政府が示した方針は今、多職種連携の口腔ケアなって進化を続けています。(すみ矯正歯科院長 隅康二)

このエントリーをはてなブックマークに追加