きょうから師走。「おせち商戦」はいよいよ本番のようだ。都内の百貨店が売り出したおせちのニュースで、くまモンの姿を見かけた。復興への願いを込めた「熊本おせち」が目玉なのだとか◆熊本のブランド牛「あか牛」や天草のアワビなど、熊本県産の食材がぎっしり。くまモンのイラストをあしらった風呂敷に包まれているのも楽しい。熊本産を食べて復興を後押ししよう、というわけだ◆おせちと災害について、料理番組でもおなじみだった京都の懐石料理店の主人、故・辻嘉一さんが書き残している。「(日本は)災害の多い地帯ですから、その災害に備えて、食べ物をよくかみしめ、その戒めをも、よくよくかみしめねばならない、これが(正月準備の)事始めでもあるのです」(『料理歳時記 旬を盛る』新潮社)◆私たちは災害列島に生きている。振り返れば、立て続けに大きな災害に見舞われた年でもあった。2度の震度7が襲った熊本地震では佐賀も大きく揺れた。東北に上陸した台風10号は岩手県で多くの命を奪い、震度6弱の鳥取県中部地震は住宅や農産物に打撃を与えた◆おせちに災害への戒めが込められているとは知らなかった。平穏な年の暮れに感謝しつつ、万一への覚悟を忘れてはならぬ、ということだろう。わが家も新しい年は、熊本づくしで迎えてみようか。(史)

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