吉報は海外から飛び込んできました。唐津くんちが国連教育科学文化機関(ユネスコ)の無形文化遺産の仲間入りをすることになり、唐津曳山取締会の大塚康泰総取締(72)の感慨はひとしおです。

 「大変な景気をつけてくれた。世界が認めてくれたのは誇りになるし、若い人のエネルギーにもなる」

 ユネスコ遺産に値する水準の維持には修復技術の継承も課題。「永遠に引き継ぐ使命がある」という発言には覚悟ものぞきます。

 海の向こうの米大統領選では共和党のトランプ氏が勝利。佐賀県内でも驚きや戸惑いが広がりました。

 「女性蔑視や米国第一の考え方を改めなければ、いろんな国を敵に回すのでは」

 不在者投票で民主党のクリントン氏に投じた佐賀市国際交流員のサクラ・スーカさん(22)はぼやきます。物議を醸した選挙中の発言の真意をただす作業を日本政府が続けているようですが、戦後71年続いた日米関係も点検するいい機会になるのかどうか。

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 佐賀市の佐賀空港周辺では米軍オスプレイがデモ飛行をしました。配備計画がある自衛隊機と同じ機種の初飛来。陸上の騒音観測地点で機器をのぞき込んだ地元住民は戸惑い気味です。

 「これだけでは評価はできない」

 海面の魚群が逃げないように、静かな漁場が欠かせないコハダ、コノシロ漁を営む太良町の大鋸長陽さん(43)は険しい表情。

 「1キロほど先にいても地響きのような音がして、漁にならないと感じた」

 暮らしの糧となる漁場の将来に不安を募らせます。

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 原子力規制委員会は九州電力玄海原発3、4号機が、新規制基準に適合しているという「審査書」案を了承。再稼働に向けて大きなヤマ場を超えたことになりますが、規制委の田中俊一委員長は会見で再稼働に関してこう述べました。

 「地元がどう判断するか規制委が関知することではない。地元の安心と審査は別の問題」

 福島のような事故を二度と繰り返さないための新基準での厳密な審査結果。それが必ずしも安心につながるお墨付きではないとすれば、よりどころをどこに求めればいいのでしょう。

 福島県沖の地震では、福島第2原発で使用済み核燃料プールの冷却が一時停止しました。原発によって構造が異なり、単純に比較できないとはいえ、原発なくそう九州玄海訴訟原告団長の長谷川照・元佐賀大学学長はリスクを指摘します。

 「今回の規模の地震で止まるようではどうしようもない」

 避難計画の実効性にとどまらず、見つめ直すべき課題は、まだまだ潜んでいるのかもしれません。(年齢、肩書は掲載当時)

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