認知症予防プログラムについて会見した向井常博学長(右)と上城憲司リハビリテーション学部准教授=神埼市の西九州大学神埼キャンパス

 西九州大学の認知症予防プログラムが、文部科学省が本年度から始めた「私立大学研究ブランディング事業」に選ばれた。独自色のある全学的な研究を重点的に支援する事業で、西九州大は2020年度までの5年間で、認知症の早期発見やボランティア養成などに取り組む。

 プログラムは、認知症の早期発見や予防のための早期対応、家族支援、地域で支え合うシステムの構築-の四つの研究で構成する。まず、大学で既に取り組んでいる予防事業と連動し、佐賀県内の高齢者約2千人に物忘れや心身機能の検査を実施し、認知症の早期発見につなげる。

 17年度からは予防に向けた早期対応策として、地域の公民館を活用して運動の習慣付けに取り組み、園芸療法も取り入れる。また、家族を支援するため、介護のストレスを緩和する「認知症カフェ」を地域に開設する。18年度からは地域住民を対象に認知症支援ボランティアを養成する。

 認知症の疑いがある人たちの認知症移行率を現行の20%から10%に抑えるなど、数値目標も設けた。向井常博学長は29日の会見で「全6学科が認知症と関わりがある大学の特徴を生かし、自治体との連携を強めたい」と話した。

 ブランディング事業には全国の198大学・短大が応募し、西九州大を含め40校が選ばれた。事業期間は3年か5年で、毎年2千万~3千万円が助成される。

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