政府は30日、大学進学者らを対象とした返還不要の給付型奨学金制度を、2018年度から本格的に導入することを決めた。対象者は1学年当たり2万人規模で、月額3万円を基準に私立大の下宿生などの場合は上乗せする方針。児童養護施設出身など経済的に特に厳しい学生については、17年度から先行的に実施する。

 自民、公明両党が同日、制度設計案を安倍晋三首相に提言し、大筋で了承された。提言は「財源は政府予算全体の中で捻出することが必要」としたが、めどは付いておらず、政府内の調整が難航することも予想される。

 先行実施分の規模や給付額は12月の17年度予算の編成過程で決める。18年度からの本格実施分は、経済的負担が少ない国立大の自宅生と、負担が大きい私立大の下宿生でどの程度の差をつけるかなどを文部科学省が詰め、17年3月までに制度設計する方針。

 提言では、対象は住民税非課税世帯の進学者で、各高校が推薦。全国約5千校ある高校で少なくとも各1人は給付を受けられるようにする。ほかに好成績の進学希望者らを加えて、全体で2万人規模と算定した。

 各校で推薦基準を設定するが、好成績の生徒だけでなく、部活動や課外活動で成果を上げた場合も対象とする。進学目的や進学後の人生設計をリポートで提出することも求め、意欲などを見る。【共同】

このエントリーをはてなブックマークに追加