九州電力社長に内定した池辺和弘氏(左)。瓜生道明氏(右)は会長に就く=福岡市内のホテル

 九州電力は23日、瓜生道明社長(69)の後任に取締役常務執行役員の池辺和弘氏(60)を昇格させる人事を発表した。玄海原発(東松浦郡玄海町)など管内4基の再稼働のめどが立ったことで経営を刷新する。福岡市内で会見した池辺氏は「周りの意見を聞きながら営業力、収益力を向上させたい」と抱負を述べた。

 23日に開いた取締役会で人事案を承認し、6月下旬に開く株主総会を経て就任する。社長交代は6年ぶりで、瓜生氏は代表権のある会長に就く。

 池辺氏は「人口減少で電力需要がどうなるか分からない厳しい時代。やり方を抜本的に変え、コスト削減や営業力を強化したい」と述べた。原発に関しては「エネルギー密度の高いものへと進んできた人類の歴史があり、逆には戻れない。注意に注意を重ねて安全性を向上させたい」とした。

 瓜生氏は2012年4月から6年間の社長業務について「(やらせメール問題など)創業以来の危機を何とか乗り越えられた。原発再稼働、イノベーションを進め、成長に道筋が付いた」と振り返った。池辺氏を後任に選んだ理由は「新事業のアイデアの源泉となり、知識や能力、視野の広さと総合力で突出している」と説明した。

「当面原発4基体制で進む」【一問一答】

 九電が23日に開いた会見の主なやりとりは次の通り。

 ―社長就任の打診はいつ、どのような形だったか。

 池辺和弘常務 3月22日に瓜生社長から、昼食を一緒にしながらだった。社長という役割を果たせるか自信はないが、企業人として命じられたら引き受けるのは当然のこと。

 瓜生道明社長 (玄海原発3号機の再稼働の前日で)ある程度のめどがついたということだ。

 ―3号機を再稼働した直後にトラブルがあった。

 池辺常務 発電再開という、皆さんが緊張しているタイミングで、非常に申し訳なかった。信頼の回復、獲得には長い積み重ねが必要だと思っている。緊張感をもって仕事に取り組み、信頼を勝ち得たい。

 ―玄海、川内原発の今後の在り方は。

 池辺常務 玄海2号機は運転延長の申請期限が迫っており、これから検討する。当面は4基で進んでいく。議論中の国のエネルギー基本計画では原発の新設、リプレース(建て替え)について明確な言及がない。国の方向性が明らかになって私たちも対応を決定できる。

 ―再稼働同意を巡る地元の範囲拡大についてどう考えるか。

 池辺常務 事業者が決める問題ではない。国がもう少し前面に出て判断すべきだと個人的には思う。

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