清水の滝ライトアップ事業の再調査結果を説明する江里口秀次市長(中央)=小城市の三日月保健福祉センター

 小城市商工観光課の元課長(55)=退職=の不祥事に絡む「清水ライトアップ(清水竹灯り)」事業の会計処理が「監査不可能」と報告された問題で、市は20日、市議会に再調査の結果を報告し、補助対象経費の請求書などは「追跡調査の結果、裏付けができた」とした。事業の実行委員会に報告した後、再監査を請求する。ただ、実行委が市に提出した実績報告書の決算額と、元課長が保有していた領収書など支出書類の集計額は、調査対象の5年分すべてで合致しなかった。

 江里口秀次市長は記者会見で、地方公務員の身分のまま事業に携わり、市民から得た協力金などをずさんな会計で処理した元課長の信用失墜行為を問われ、「管理、監督責任は私にある」と認めた。

 市によると、事業の再調査は3月下旬から始め、第三者の顧問弁護士の助言を受けながら、市職員が業者と面会し、帳簿などを手がかりに当時の明細を再発行する形で裏付けを行った。対象になった2012年度から5年間の補助金額250万円に対し、裏付けができた金額が上回り、市は「補助対象経費については確実に支払われているのを証明できた」と強調した。

 ただ、明細を切り取った領収書など、元課長が保有する会計書類の集計額と実績報告書の決算額が各年度で最小20円から最大19万3559円まで差額があった。この理由について高島政孝総務部長は「原因は分からない。領収書などが他の事業に散逸していった可能性がある」と釈明した。

 市は、元課長が、事業の赤字を埋めるために架空請求で公金を不正に流用した91万円分を業者を通じて市に弁済したことも明らかにした。

 

再発防止へ体制強化

 

 小城市は20日、前商工観光課長による一連の不祥事を受け、複数人によるチェック体制の強化など7項目の再発防止策を公表した。

 市が昨年末に設置した再発防止委員会がまとめた。防止策では、前課長が長期間、会計処理を単独で行い、第三者によるチェック機能に不備があったと指摘した。計画的な人事異動や配置換えで不適切処理を早期に発見、対処するとした。

 前課長の指示で複数の課の職員が不適切処理に関わっていたことから、ハラスメントに関する職員アンケートを定期的に実施するなど対策も強化する。

 委員会は副市長をトップに総務部長、各課長ら11人で構成した。外部委員を採用しなかったことについて市の担当者は「設置を優先し、対策を急ぎたかった」と釈明、顧問弁護士の意見を聞き、防止策の充実を図るとした。

このエントリーをはてなブックマークに追加