中小・小規模企業の経営基盤強化や事業承継支援を目的にした、佐賀県の「中小企業・小規模企業振興条例」が3月に施行された。県内企業の大半を占める中小企業では、高齢化や後継者不足が深刻化しており、条例が、課題解決への糸口となることが期待される。

 2014年経済センサス基礎調査によると、県内企業2万5555社のうち、中小企業は99・9%の2万5518社。そのうち、85%に当たる2万1698社が小規模企業だ。

 県の条例では、中小企業・小規模企業の経営基盤強化、産学官や金融機関との連携促進、多様な人材の就労促進などを基本方針に掲げている。県経営支援課は「条例制定を契機に企業振興の取り組みに向けた議論が深まることを期待したい」と話す。県は条例制定を機に、本年度から事業承継支援員を県内の商工会議所や商工会に計7人配置。支援員が積極的に企業を訪問し、現状や課題を把握し、事業承継を推進する。

 県商工会連合会によると、会員数は2000年の1万事業所をピークに、現在は約6千事業所まで減った。年間400事業所近くが、高齢や後継者がいないことを理由に脱退しているという。

 同連合会の飯盛康登会長は6日、県町村会の末安伸之会長を訪れ、「市町の実情を把握した施策が必要」と、県と同様の条例を市町単位で制定するように求める要望書を提出した。同連合会は「少子高齢化、人口流出が続けば、商圏はどんどん小さくなるばかり。地域産業が成り立たない」と危機感を募らせる。

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