約2年ぶりに訪れた村の様子は、前回とはだいぶ違って見えた。熊本地震で大きな被害を受けた熊本県西原村。激しく損傷した家々はほとんど取り壊され、新しい建物が目立つ。初めて訪れた人は、震度7の揺れが襲った村だとは思わないかもしれない。

 佐賀県内でも震度4を観測した「前震」からきょうで2年。さらに揺れが大きかった2日後の「本震」、その後の余震と続き、眠れない夜を過ごした。記憶は鮮明だが、地震が話題に上ることは少なくなった。今回の取材では、2年という月日の持つ意味について考えることになった。

 取材先では「復興はどの程度進んでいますか」と尋ねた。前に進んでいることは明らかだと感じたからだが、評価は一様ではなかった。ある村民は「早く集落を再生しないと、よその土地に移る人が出てくる」と危惧していた。地域のつながりを維持する取り組みは、時間との戦いでもある。

 熊本地震2年に合わせ、現地での取材を基にした記事を掲載している。復興の「進み方」を確認するのではなく、人々の営みを見つめることで成果や課題を浮かび上がらせる。そんな取材を続けたい。(特報班 江島貴之)

このエントリーをはてなブックマークに追加