鳥栖産山田錦と対馬の名水でつくった新酒「兵介」

対馬藩田代領の名副代官・賀島兵介公の遺徳をしのんで行われた賀島祭。新酒「兵介」が御神酒として供えられた=鳥栖市の安生寺

 「鳥栖の米を使って対馬で日本酒を造る」プロジェクトで、初の新酒が完成した。酒名は「兵介(ひょうすけ)」。江戸時代、対馬藩の飛び地・田代領(鳥栖市東部と基山町)で善政を敷いた副代官・賀島(かしま)兵介公から取った。9日、同市の安生(あんしょう)寺であった賀島公の遺徳をしのぶ「賀島祭」で奉納、お披露目された。

 プロジェクトは一昨年、プランニング会社経営の鳥栖市高田町の有馬国昭さん(62)と長崎県・対馬唯一の造り酒屋河内(かわち)酒造の伊藤浩一郎社長(58)の出会いから始まった。

 昨年6月、協力農家が酒米山田錦を市南部の水田に作付けし、10月下旬に収穫。水源の森百選に選ばれた対馬の「鶏鳴(けいめい)の森」の水を使って12月から河内酒造で仕込んでいた。

 新酒は特別純米酒で2800リットルを醸造した。原料米は鳥栖産山田錦100%で、精米歩合は60%。伊藤社長は「少し辛口。若い感じでやや荒々しさも」と味を説明する。

 賀島祭には鳥栖市や基山町、対馬市、プロジェクト関係者らが出席。比田勝尚喜(ひたかつなおき)・対馬市長は「こうした民間同士の交流がさらに深まれば」と期待を示し、橋本康志鳥栖市長は「ふるさと納税の返礼品に加えるなど市としても応援したい」と喜んだ。

 兵介はこの日から市内の酒店で販売を開始した。飲食店でも出す予定の店があるという。小売価格は720ミリ1350円、1800ミリ2400円=いずれも税抜き。

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