玄海原発の蒸気漏れトラブルを受けて開かれた県原子力安全専門部会委員への意見聴取会。雨水対策やさびへの対応など指摘が相次いだ。主なやりとりは次の通り。

 守田幸路委員(原子炉工学、熱流動) 雨水が浸入できないような抜本的な対応はできないのか。

 九電 どうしても外装板の継ぎ目があり、コーキングしたり金属を二重にしたりしているが、(雨水の浸入は)ゼロにはできないと思っている。

 守田 外装板のさびは、どの時期から確認されて、どういった範囲で情報共有されていたのか。

 九電 (原発が)海に面しているので、大なり小なりさびはあって、今回のさびがあるという認識はあったが、配管が腐食するという認識はなかった。今まで情報共有は何となくということで、担当課、担当者レベルで終わっており、所内全体でやっていかなければならないと反省している。

 片山一成委員(核融合工学) さびを認識していたということが気になる。巡視の体制はどうなっていたか。常識にとらわれない観点で点検すれば、安全に向かっていく。

 九電 資格をもった巡視員が点検しており、教育生も同行している。発電に影響するような放電や異臭という観点がメインで、今回ような事態に陥るという認識が薄かった。甘く考えていたといわれれば、そうだったと思っている。教育をしっかりしていくことが重要だと考えている。

 出光一哉委員(核燃料工学) 窓が割れていれば犯罪が起きやすくなる「割れ窓の理論」があるが、さびも同じ。さびがあるのが当たり前だと思っていれば見逃してしまう。常にきれいな状態にしておくことが保全の基本だと思う。

 九電 一番大事だと思う。教育や訓練に反映し、継続的に安全文化が定着するようにしたい。

 井嶋克志委員(地震工学) 配管が覆われて見えない設備であれば、非破壊検査が必要ではないか。例えば打音や他の技術でも、わずかな違いは計測できる。

 九電 現時点でそのような検査方法の実用的なものは持っていない。今後、開発されるなどすれば検討していきたい。

 工藤和彦部会長(原子炉工学、原子力安全工学) 配管で今までと同じ炭素鋼を使うのであれば、どれくらいで漏れるのかを把握することが必要。他のプラントでステンレスに変えられたのは何らかの評価がされているのだから、将来的に丈夫な素材を使うことも検討してほしい。

 九電 将来の計画を立案する際に対応したい。

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