玄海原発3号機の2次系配管からの蒸気漏れに関し、概要や対策を説明する九州電力の担当者=佐賀市のホテルマリターレ創世

 九州電力玄海原発3号機(東松浦郡玄海町)で3月末に発生した蒸気漏れを受け、佐賀県は13日、専門家でつくる県の原子力安全専門部会(部会長・工藤和彦九州大名誉教授、7人)の委員から意見を聞く会合を開いた。雨水対策について質疑が相次ぎ、九州電力は他の電力会社に倣って屋根の設置も視野に検討する考えを示した。

 県は専門家の意見を踏まえた対策実施がなければ発電再開に「進んでほしくない」(副島良彦副知事)との認識を示しており、意見聴取と九電への伝達を兼ねて会合を開いた。

 九州大学大学院の守田幸路教授(原子炉工学、熱流動)は「他電力では屋内に脱気器を置いている」と指摘、九電は「今後計画を策定する上で、屋根なども視野に入れて検討したい」と応じた。

 交換した配管の材質をさびに強いステンレス鋼でなく、炭素鋼のままにしたことについて九電は、「ステンレスだと溶接部が増える。今回は再稼働後で、リスクを減らした形で復旧したい」と理解を求めた。

 また九電は再発防止策を説明。屋外の2次系配管の水平部など安全上の重要度が低くても、故障が発電停止につながる設備は、従来の評価から格上げし点検計画を策定する。配管を覆う保温材や外装板を定期的に交換し、配管を点検する。また所内横断的に設備の状況を判断、対処する仕組みもつくる。

 県の落合裕二県民環境部長は「率直なやりとりで、九電にも気づきがあったと思う。最終的な報告があると思うので、具体的な取り組みを注視したい」と述べた。20日には市民団体が推薦した元東芝・原子炉格納容器設計者の後藤政志氏からも意見を聞く。

 蒸気漏れは放射性物質を含まない水が流れる2次系の脱気器空気抜き管で発生し、配管に直径約1センチの穴が見つかった。24日としていた営業運転復帰は5月にずれ込む見通し。

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