レスキュー事業で発見され、旧家臣が預かっていたとされる細川宣紀の甲冑「黒革紺糸威胴丸」=太宰府市の九州国立博物館(提供写真)

足の付け根部分が修復された細川家伝来のリキュールグラス=太宰府市の九州国立博物館

足の付け根部分が修復された細川家伝来のリキュールグラス=太宰府市の九州国立博物館(提供写真)

細川家の武器・武具を家臣に預けていたと書かれた証書=九州国立博物館(提供写真)

レスキュー事業で発見され、旧家臣が預かっていたとされる細川宣紀の甲冑「黒革紺糸威胴丸」=太宰府市の九州国立博物館(提供写真)

 2016年4月の熊本地震で被災した文化財を修復する事業でよみがえった美術品や歴史資料を紹介する企画展「災害に学ぶ・備える~熊本地震と文化財レスキュー~」が、太宰府市の九州国立博物館で開かれている。救出で初めて由来が分かった甲冑(かっちゅう)や修復したグラスなどを展示。災害時における文化財保存のあり方や、修復することの意義を説いている。

被災した熊本県から要請を受け、文化庁が被災2カ月後から修復作業を開始。解体する前の家屋を訪ね、文化財を運び出している。

 会場には、熊本市西区の個人宅から救出された「黒革紺糸威胴丸」などを展示。この甲冑には、肥後熊本藩4代藩主の細川宣紀(のぶのり)(1676~1732年)を指す「宣紀公一番」と墨書されていた。証書を調べたところ、旧家臣らが細川家の武器・武具を預かっていたことが新たに分かった。

 ほかに、折れた脚の付け根部分を修復したリキュールグラス(細川家伝来)や、藤原勝遠(ふじわらのかつとお)の「富嶽之図」など計15点を並べている。熊本県立美術館の学芸員・萬納恵介さんは「何世代にもわたって文化財を大切に保存し、今でも残ってきた。文化財やレスキュー事業について知ってもらい、今後の文化財保存に役立ててほしい」と話す。

 「文化財レスキュー」事業ではこれまで、文化庁や九州・山口県の学芸員によって、約2万点の文化財が救出された(18年2月現在)。活動人数は延べ1500人で、佐賀県からは文化財課や美術館の学芸員ら10人が参加している。17年度は18件が救出され、修復が検討されている。

 ▼太宰府市の九州国立博物館=電話050(5542)8600=で、5月6日まで。一般430円、大学生130円。

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