エクアドルで描く壁画の案を見せるミヤザキケンスケさん=佐賀市の県国際交流プラザ

絵画ワークショップで、思い思いに絵を描く子どもたち=佐賀市の県国際交流プラザ

 毎年世界中のどこか1カ国を訪れ、現地の人たちと壁画を描くアーティスト・ミヤザキケンスケさん(39)=佐賀市出身=が8日、今夏に訪れる南米エクアドルでの活動の説明会を、佐賀市の県国際交流プラザで開いた。今年は「母と子の絆」をテーマに、女性刑務所の内壁に受刑者やその子どもたちと壁画を残す。説明会後は絵画ワークショップを開き、みんなで絵を描く楽しさを伝えた。

 日本とエクアドルは今年で外交関係樹立100周年を迎え、エクアドルの法務省や在日大使館などと連携しながら準備を進めている。エクアドルには8月下旬から約1カ月間滞在し、首都キト市や2年前に地震で大きな被害を受けたマンタ市で活動する。

 キト市の女性刑務所に、縦3メートル、横15メートルの壁画を残す。刑務所内に受刑者の子どもを預かる保育施設があり、そこで幼少期を過ごす子どもたちに明るい未来を描いてほしいという思いが発端となった。ただ、子どもたちが0~3歳と幼く、母親を主な対象にした。

 中には子育てに関心を持たない母親もいるという。原色を使った明るい色合いで受刑者47人がそれぞれ子どもと花を描く構想で、ミヤザキさんは「母と子が共同で絵を描くことで、母親が親子のつながりを感じてくれれば」と願う。

 刑務所以外でも絵画教室を開き、ミヤザキさんが日本で子どもたちと描いた絵を復興中のマンタ市に届けるなどして、現地の人々を元気づける。

 壁画に絵を残す「Over The Wall(オーバー・ザ・ウォール)」のプロジェクトは、2006年、ケニアでの制作をきっかけに今年で4カ国目。ミヤザキさんは「貧困や紛争など、越えるべき“壁”がある国を選んでいる」と話し、「絵がその場所にとって何らかのプラスになれば」と、今後も絵を通して国境や文化の壁を越え続ける。

このエントリーをはてなブックマークに追加