玄海原発3号機の蒸気漏れで佐賀県の副島副知事(左から3人目)に陳謝する九州電力の山元取締役(左)=佐賀県庁

 玄海原発3号機(佐賀県東松浦郡玄海町)で発生した2次系配管からの蒸気漏れを受け、佐賀県は5日、専門家から点検や検証の在り方などについて意見を聞き、九州電力に伝えることを明らかにした。副島良彦副知事は「意見を踏まえた対策がされるまで、次のステップに進んでほしくない」と発電再開の前提条件になるとの考えを示した。今月24日としていた営業運転復帰が遅れることは必至だ。

 県が同日、県庁に九電を呼び、同社の山元春義取締役に説明責任を果たすことと合わせて要望した。副島副知事は、専門家からの意見聴取が山口祥義知事の意向を踏まえたものだと説明。県側の要請事項は、蒸気漏れ発生後に申し入れていた原因究明、慎重で丁寧な対応、危機管理に対する検証―の計5点となった。

 山元取締役は会談の冒頭「県民の皆様に大変心配をかけ、誠に申し訳ない」と陳謝。県の要望については「専門家の意見をしっかり反映し、万全を期したい」と応じる姿勢を見せた。

 佐賀県では、原子炉や核燃料などの専門家でつくる県の原子力安全専門部会(部会長・工藤和彦九州大名誉教授、7人)の委員への意見聴取を想定。県原子力安全対策課によると、すでに各委員には県の意向を伝えている。会合を開くか個別に聞くかについては検討中で、九電に伝える時期は「できるだけ速やかに」としている。

 蒸気漏れは3月30日夜、放射性物質を含まない水が循環する2次系の「脱気器空気抜き管」で発生した。九電は翌31日に発電と送電を止め、4月1日から点検を実施。直径約1センチの穴が見つかり、雨水による腐食が原因と推定している。九電は今後、配管計16本と保温材などを交換する

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