犯罪被害者支援の条例策定に尽力した大坪貴史さん=佐賀市のアバンセ

 佐賀県警から県庁に派遣され、くらしの安全安心課で地域安全を2年間担当してきた大坪貴史さん(47)が、この春の異動で県警に戻った。特に犯罪被害者への支援に力を入れて取り組み、条例の策定や広報活動に尽力。「充実した2年間だった」と振り返った。

 2016年4月に嬉野市が県内の市町に先駆けて犯罪被害者支援に特化した条例を施行させたことを受け、「県にも特化した条例が必要」と思い立った。大坪さんが中心となり、関係機関と連携し、県民から意見を募るパブリックコメントも実施、17年4月に犯罪被害者への経済面での支援などを盛り込んだ条例施行にこぎつけた。今年3月には、被害者への情報提供や経済的支援などを柱とした支援推進計画の策定にも尽力した。

 九州・沖縄の犯罪被害者や家族らでつくる「みどりの風」代表の廣瀬小百合さん(67)=鳥栖市=は「県で被害者支援に特化した条例があるのは珍しい。条例ができたのは大坪さんたちのおかげ」と感謝する。

 このほか、犯罪被害者の遺族を講師に招いた講演会や、犯罪被害者の遺品や等身大パネルの展示を行う「命のメッセージ展」を県内7会場で実施するなど、県民への周知にも努めてきた。大坪さんは「条例を策定して終わりじゃない。いかに県民に(現状を)知ってもらえるかが重要」と話す。

 4月から、県警本部の生活安全企画課で防犯などを担当する大坪さん。「今後も被害者支援や身近な犯罪の抑止などを引き続き頑張りたい」と意気込んでいる。

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