蒸気が漏れた玄海原発3号機の「脱気器空気抜き管」。中央のさびが見られる外装板内部の配管が腐食し穴が空いた。右側の曲がった部分を2007年の定期検査で点検していた=九州電力提供

 玄海原発3号機(佐賀県東松浦郡玄海町)で蒸気漏れを起こした2次系配管について、九州電力が2007年2月の定期検査(定検)をした際、管の厚さなどから耐用年数を47年と評価していたことが4日分かった。配管の曲がった部分の内側が薄くなっていないか調べて判断していたが、その近くで雨水が浸入して腐食、穴が空いた。「寿命」を36年残してのトラブル発生とあって、長期停止後の点検や評価のあり方が問われそうだ。

 九電によると、穴が空いた「脱気器空気抜き管」は1994年の運転開始から使用している。負担が大きい曲がった部分は第10回定検で調べた。配管の厚さを確認して耐用年数に当たる「余寿命」を評価し、47年と計算した。

 定検は10年が13回目で、20回目に管の厚さを点検する予定にしていた。熊本地震の発生を受け昨年8月から実施している「特別点検」では対象外だった。外観を見る巡視点検は、蒸気漏れ発生の3日前にも実施したが、外装板のさびが目立っていたにもかかわらず、異常を見抜けなかった。

 九電は「余寿命評価は曲がった配管の内側の影響を測るもの。今回は直線部の外側からの腐食で、直接的な関係はない」とする。

 九電は空気抜き管全16本と、保温材の交換を決めている。原子力規制庁の要請を受け、川内原発(鹿児島県)では定検中の1号機で4日に空気抜き管の保温材などを外して点検、運転中の2号機は外装板の上から確認し、いずれも異常は見られなかった。2号機は次回の定検で保温材を外して調べる。玄海4号機でも同様の確認をする。

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