3日に告示され、8日に投開票を迎える西松浦郡有田町長選では現職と新人の3氏が舌戦を繰り広げている。活気ある町への将来像を描く候補者の横顔を紹介する。(上から届け出順)

栗原 繁氏(66) 理容店で多くの出会い

 経営する理容店に客として来ていた男性の町長選を応援したのが、政治に関心を持ったきっかけだった。手伝った2回とも落選だったものの、ある年は「年間に320日は会っていた」と振り返り、「行財政改革への熱い思いに打たれた。親しく接する中で、人生哲学や弱者への優しいまなざしに影響された」と話す。
 信条は「己を勘定に入れない」。理容店を訪れる人の率直な意見を聞く中で「苦しい暮らしをしている人も多い」と感じ、「自分のことよりも、人の役に立ちたいと思うようになった」と立候補の動機を話す。
 伊万里市生まれ。中学卒業後、「自らの技術で食べていきたい」と、長崎県佐世保市の理容店で修業。44歳で有田に店を構えた。「縁もゆかりもなかった土地だけど、22年住んで大好きになった。今はここに骨をうずめるつもり」と、町にほれ込んでいる。
 趣味は旅行。海外で有田焼をPRしたNPO法人代表時代に知り合った中国・上海の友人に会うため、10年ほど前から年1回程度、現地を訪れる。30代で妻と死別し、現在は1人暮らし。「たまに会う孫の成長が楽しみ」と目を細める。岩谷川内。

松尾 佳昭氏(44) 子育て世代PTA熱心

 かわいがってくれた祖父から「人の役に立つ人間になれ」と繰り返し言われたことが、政治家を志した原点。国会議員の地元秘書を2年間務め、32歳で町議になった。秘書時代は県内を飛び回った。「多くの人の話を聞くことで、地域の問題点を知ることができる」と考え「顔を合わせて話すこと」を大事にしている。
 子育て世代で、PTA活動にも熱心に取り組む。保護者同士の話し合いから、町に足りない部分が見えることもあるという。「子どもと一緒に成長している。いい経験をさせてもらっている」と感謝する。
 趣味は走ること。議会の視察で訪れた先では、早朝にランニングをする。道行く人が元気な声であいさつを返すところ、急ぎ足で通りすぎる人が多いところ…。ある時はシカを見かけたことも。「地域の本当の姿を感じる」とバッグにランニングシューズをしのばせる。さが桜マラソンに挑戦したこともあるが、「今はタイムより体力維持」と楽しむことに重点を置く。
 時間があれば重松清や東野圭吾ら現代作家の小説に手を伸ばす。妻や子どもたちのために料理をすることも「ちょこっとだけ」ある。外尾。

山口 隆敏氏(69) さまざまな資格に挑戦

 大学卒業後、家業の陶磁器製造販売会社を継いだ。焼き物作りの勉強の傍ら、「1年に一つは新しいことを」と特許管理士などの資格取得を続けた。地域活動にも熱心で、有田青年クラブの初代会長や佐賀県の異業種企業技術交流会の代表幹事を務めた。
 9年間務めた有田商工会議所会頭時代には、警察に働き掛け、有田陶器市会場一帯を歩行者天国にした。「若い人もお年寄りも、みんなが楽しめるように改革できた」と自負する。「県議、青年会議所時代も含めて、多くの人との出会いが財産。全国に友人がいて、有田のPRに協力してもらっている」と話す。
 体を動かすことが好きで、両腕に2キロの重りを付け20年以上、毎日40分から1時間ほど自宅周辺を歩く。小型船舶1級の免許を持ち、船も所有するが、趣味の海釣りには「この4年間、一度も行けなかった。もう趣味とは言えないかも」と笑う。
 「気持ちの切り替えが早いので、ストレスがたまらない性格」と自己分析する。同居する1歳の孫との入浴が一番の息抜き。「自分の体形に合っている」と、40年ほどサスペンダーを愛用する。岩谷川内。

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