自身の体験談を交えながら講演する詩人のアーサー・ビナードさん=佐賀市の若楠小学校

 米国出身の詩人アーサー・ビナードさん(49)の講演会が佐賀市の若楠小であった。米大統領選挙から広島、長崎の原爆まで幅広く語り、「原爆」という言葉と広島の被爆者が使った「ピカ」では、“立つ位置”が違うなど持論を展開した。

 「原子爆弾」の英訳は「Atomic Bomb(アトミック・ボム)」で、ビナードさんは「米国でアトミックは『すごい、超』の感覚でほとんど肯定的に使われている」と紹介。アトミックの名が付いたあめやケーキが売られ、多くの米国人がアトミック・ボムは太平洋戦争を早く終わらせたと信じていると述べた。

 来日したビナードさんは広島を訪れ、被爆者が原爆を「ピカ」や「ピカドン」と表現する言葉を聞き、アトミック・ボムは米国政府が米国民にPRする言葉で、ピカやピカドンとは同じ立ち位置ではないと気付いた。「ピカやピカドンは一般市民が自分の体験に基づいた言葉で、20世紀最大の造語」と言い、“立つ位置”の大切さを力説した。

 講演会は「憲法・平和・教育を守る」をテーマにした「第56回佐賀県母と女性教職員の会」の中で行われた。

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