配管から蒸気漏れを確認し、発電と送電を停止する玄海原発3号機=30日午後11時半、唐津市鎮西町串から(撮影・宮﨑勝)

 玄海原発3号機(佐賀県東松浦郡玄海町)の2次系設備の配管から微量の蒸気漏れが起きた問題を受け、九州電力は31日、発電と送電を停止した。4月1日から点検を始め、原因の特定と補修作業を進める考えだが、作業終了時期は見通せない。5月に予定している4号機の再稼働に影響が出る可能性がある。また九電から佐賀県や関係市町への連絡がトラブル確認から2時間以上遅れたことも分かった。

 九電によると、放射性物質の漏れは確認されていない。31日午前1時から発電機の出力を下げ、トラブル確認から約11時間後の午前6時に停止させた。その後、点検作業のための足場を組んだり、配管を覆う保温材を取り外したりした。点検では漏えい箇所や原因を特定し、必要な対策を講じる。原子炉は停止させず、核分裂反応が安定的に持続する「臨界」状態は保つという。

 蒸気漏れがあったのは、「脱気器空気抜き管」という設備で原子炉建屋の外にある。発電用タービンを回す蒸気を作る2次系の水から酸素などのガスを取り除く。新規制基準下で新たに設置されたものではなく、2011年1月~3月の定期検査で脱気器本体を点検している。神戸製鋼所や三菱マテリアルのデータ改ざん問題のあった部品は使っていないことを確認しているという。

 3号機は23日、10年12月に定期検査で停止して以来、約7年3カ月ぶりに再稼働したばかり。25日に発電と送電を再開。30日は出力75%で調整運転していたが、午後7時に巡視中の運転員が蒸気漏れに気づいた。

 九電から佐賀県への連絡は、問題確認から2時間後、国と玄海町への連絡は約2時間40分後となった。九電は、今回の蒸気漏れは、法律や立地自治体などとの安全協定で報告が義務付けられている故障や放射性物質の漏えいなどの「異常事象」に当たらないとしている。

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