移築が完了し、きょうオープンする岡田三郎助アトリエ。応接室も再現された=佐賀市城内の県立博物館前(撮影・中島克彦)

きょう一般公開が始まる岡田三郎助アトリエ外観=佐賀市城内の県立博物館前(撮影・中島克彦)

 日本近代洋画の巨匠で、美術教育に尽力した岡田三郎助(1869~1939年、佐賀市出身)が生前使用したアトリエが、東京から佐賀市の県立博物館東隣に移築され、1日から一般公開が始まる。アトリエとともに、岡田が力を入れた教育の拠点・女子洋画研究所も再現し、当時の岡田や弟子たちの制作現場の雰囲気を体感できる。

 公開されるのは、岡田のアトリエと大正末に増築された画塾「女子洋画研究所」の教室。1908(明治41)年に、東京都渋谷区恵比寿の自宅敷地内に建てられた。木造の洋風建物一部2階建て約150平方メートルを移築、一般公開のための付属施設を含め約2億3千万円をかけた。

 四角すいのトラス構造の屋根を乗せたアトリエ部分は、画室と応接室に分かれ、画室にはデッサンに使用した石こう像などを置く。応接室は、植物が描かれた壁紙の印象的な色を再構築。使われたソファなども復元し、当時の雰囲気に近づけた。

 隣接する女子洋画研究所は、すっきりと教室然とした造り。こちらは室内での飲食が可能で博物館のカフェから持ち込みができる。県立美術館・博物館の竹下正博学芸員は「家具などもできるだけ当時のものを使って100年前のアトリエを再現した。実物に座って触れて、当時の雰囲気を感じてほしい」と話している。

 アトリエの一般公開と同時に、県立美術館では「岡田三郎助と女性画家たち」展が始まり、いわさきちひろら岡田の教え子を紹介。10日からはアトリエで、佐賀大学で学んだ若手の実力派女性画家の仁戸田典子さん、鶴友那さんが公開制作を行う。

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