木の素材を全面に押し出したデザインで「建築九州賞」の最高賞を受賞したいぬお病院の建物=鳥栖市(写真家の石井紀久さん撮影)

 画期的で公共性の高い建築物を表彰する「第11回建築九州賞」で松山建築設計室(福岡市)が設計した鳥栖市の精神科・心療内科いぬお病院(犬尾明文院長)の建物が一般建築部門で最高賞の作品賞に選ばれた。木の温かみが感じられる斬新なデザインや、入院患者が交流できる休憩スペースを設けた点が高く評価された。

 同病院は約2年をかけて全面改築し、2015年9月にリニューアルオープンした。鉄筋コンクリート2階建て、延べ床面積は約4300平方メートルで、全156床。病院の内装では一般的な白を基調とせず、木目が鮮やかな木の素材を前面に押し出した。

 ホテルのような内装で、患者らが交流できる「ラウンジ」と呼ばれるスペースを病棟ごとに四つ設けた。全体的に明るい雰囲気で、設計を担当した松山将勝さんは「病院の暗いイメージを払拭(ふっしょく)したかった。気軽に訪れ、治療に専念できるように配慮した」と狙いを語る。

 犬尾院長は最新の技術を盛り込み建て替えた新施設について「精神科を訪れ、入院をする患者の抵抗をなくすことができるはず。早期に治療することで、社会復帰も早くなる」と効果を語った。

 同賞は日本建築学会九州支部が主催。一般建築部門には商業施設やホテルなど57作品がエントリーした。

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