英国のEU離脱について講演したスティーヴン・デイ教授=佐賀市の県国際交流プラザ

 国民投票で欧州連合(EU)離脱を決めた英国の現状について理解を深める講演会が29日、佐賀市の県国際交流プラザで開かれた。同国出身のスティーヴン・デイ大分大経済学部教授が離脱交渉の現状と、アイルランドとの国境問題への影響について説明した。

 英国とEUは今月19日に離脱準備に向けた条約案の大枠合意に達し、正式な離脱交渉を重ねている。デイ教授は「互いが同意に至ったとしても27加盟国の批准が必要。現状はアイルランド国境問題など難題の交渉は進んでいない。正式離脱まで残り1年だが、期限に間に合うだろうか」と指摘した。

 現地調査をしたデイ教授は「離脱派に限らず、複雑な問題が絡むと思っていなかった。『離脱してみないと投票結果が正しかったのか評価できない』というのが国民の反応だ」と状況を解説した。

 参加者は「期限後でも合意が至らなかった場合は」と質問。デイ教授は「今後は国境問題について集中的な論議が展開され、合意を図るはず。経済活動は世界貿易機関(WTO)のルールに準じるはず」と答えた。

 講演会は県EU協会が主催し、同協会会員ら約20名が参加した。

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