有明海再生に向けた漁協の考え方について説明した西南部5支所の会議=佐賀県有明海漁協鹿島市支所

 国営諫早湾干拓事業を巡り、干拓地に近く、漁業不振が深刻な佐賀県西南部地区の漁協5支所は28日、独自に会議を開いた。和解協議が決裂する見通しを踏まえ、排水のルール作りや有明海再生事業の継続を裁判の行方にかかわらず引き続き要請していくことを確認した。

 会議は、県有明海漁協が14日に示した再生に向けた考え方について情報を共有しようと開いた。運営委員や青年部のメンバーら約70人が漁協鹿島市支所で約1時間、非公開で協議した。

 出席者よると、原告漁業者が訴訟経過を伝え、和解協議が決裂する見通しを報告した。漁協が示した考え方については組合員から「分かりづらい」という声が上がり、同席した漁協本所の幹部が「現実的にできることからやるということ」と説明したという。

 協議後、大浦支所の弥永達郎委員長は訴訟当事者ではない立場を示しつつ「さまざまな受け止めがされているが、どちらかに偏った前提ではない和解協議を期待している。開門調査も諦めたわけではない」と述べた。原告漁業者の平方宣清さん(65)は、開門を訴える干拓地の営農者もいる状況を踏まえ「非開門に固執する国の姿勢に納得がいかない。農業と漁業が共存を考えていくことはできないのか」と話した。

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