♪大統領がおしっこしてる おしっこしながら考えている 戦争なんかしたくないんだ 石油がたっぷりありさえすれば…。冒頭から「おしっこ」の連発で恐縮だが、フォークシンガー、小室等さん(74)が歌う「おしっこ」である。昨秋出したCD「プロテストソング2」の収録曲だ◆誰もがする排泄行為で風刺し、世の矛盾を歌い上げ、愚かな行為を戒める。詩人、谷川俊太郎さんの抵抗詩に、小室さんが曲をつけた。1978年の同様のCD以来、39年ぶり。先日、東京で小室さんの弾き語りを聴いた。細い体に似合わない太い声が響き、気おされた◆政治的メッセージを込めたプロテスト・フォークの代名詞といえば、ボブ・ディランの「風に吹かれて」。60年代、米国の公民権運動の象徴的な歌だが、影響を受けた日本の岡林信康、高田渡の反戦歌を思い出す人も多かろう◆また、何で今―。「ヘンだなと思うことが多い。ひどい世の中になった」と小室さん。例えば、北朝鮮。「核を持つなと米国は言う。自分は持っているのに、お前が持つなと言えるのか」。その米国に寄り添う日本。きな臭くなってきた最近の世を憂えての発信だ◆小室さんの歌を聴いたのは、国会で「森友問題」の集中審議があった日。みんなで考えよう、無関心ではいけない―。そう鼓舞される思いだった。(章)

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