国土交通省が27日公表した2018年1月1日時点の佐賀県内の公示地価は、住宅地が20年ぶりに横ばいとなって下落が止まった。商業地は26年連続で下落したものの、下落幅は6年連続で縮小した。吉野ヶ里町や佐賀市など5市町で住宅地が上昇に転じ、商業地は佐賀、鳥栖の2市が2年連続で上昇した。

 景気の持ち直しと雇用環境の改善に加えて住宅ローン減税や低金利の政策も需要を下支えしたとみられ、地価の下落幅の縮小傾向が続いた。特に利便性や住環境などの立地条件が良好な住宅地と商業地で上昇基調になっている。1平方メートル当たりの平均価格は住宅地が前年とほぼ同額の3万300円。商業地は5万7100円で、前年より0・1%減だった。工業地は5・5%増で2年連続上昇した。

 県内の対象は住宅地91、宅地見込み地1、商業地42、工業地3の計137地点。住宅地で上昇したのは前年より19増えて30地点、商業地も6増の12地点となった。下落地点はそれぞれ45(前年比20減)、24(同4減)だった。

 最高価格は住宅地が37年連続で佐賀市八幡小路の6万6300円(前年比4・2%増)、商業地は12年連続で佐賀市駅前中央1丁目の22万2千円(同7・2%増)。上昇率の最高はそれぞれ佐賀市兵庫北5丁目の8・7%(5万9800円)、佐賀市神野東2丁目の7・7%(14万円、2年連続)となった。

 市町別の住宅地で、上昇率の最高は吉野ヶ里町の1・0%。次いで佐賀市0・7%、鳥栖市0・6%だった。下落は多久市が1・9%減で最も大きく、有田町1・6%減、白石町1・2%減と続いた。商業地は佐賀市が2・3%、鳥栖市は0・9%の上昇。下落率が高かったのは伊万里市の3・7%減、有田町と吉野ヶ里町の2・7%減だった。

 鑑定評価を担当した後藤修不動産鑑定士(佐賀市)は「県東部は需要が強い一方、佐賀市より西部になると取引も弱い状況になっている。短期的に上昇は続くだろうが、長期的には人口減少や高齢化率の上昇などもあって見通しが不透明になっている」と話す。

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