新人で前町議会議長の伊東健吾氏(70)=豆田=が、現職の多良正裕氏(67)=松隈=を約300票差で破って初当選した吉野ヶ里町長選。伊東氏は昨年12月に出馬表明後、3カ月で知名度不足を挽回した。70歳という年齢的なハンディも跳ね返し、豊富な行政経験や、前議長として議会との対話による実行力に期待が集まった。

 2006年の合併後、8年間は旧三田川町出身者が町長を務めた。前回は合併後の停滞感や変化への期待感もあって、旧東脊振村の多良氏がトップの座に就いた。旧町村の対抗意識は根強く、有権者が2倍近い三田川の人口規模が、新人に有利に働いた面は否めない。「今度は三田川から」という声を数多く聞いた。

 伊東陣営の活動量に、多良陣営は「非常に厳しい」と選挙序盤から劣勢を認識していた。1期目の期待が大きかった分、その反動もあった。特に学校給食の異物混入問題で給食センター建設への町民の要望は強かっただけに、スピード感に欠ける対応が支持離れにつながったといえる。

 伊東氏が公約に掲げた「行政サービスのスピードアップ」を実行できるかは、町職員や議員と対話し、明確な方向性を示せるかが重要となる。

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