高校生が日々の活動や成果などをプレゼンテーションする「CHEM(ケム)佐賀7」が2月中旬、佐賀市の佐賀大学本庄キャンパスであった。プレゼンテーション大会などで優秀な成績を収めた県内6校の高校生たちが、パワーポイントを活用して互いの活動を紹介。個性の光るプレゼンテーション技術を互いに学び合い、活動発表後のパネル討論では他校の生徒と交流を深め合った。各高校の発表やパネル討議の内容を紹介する。
 

 

【CHEM佐賀】 CHEMは「クリエイティブ・ハイスクール・エヴァンジェリスト・ミーティング」の略。佐賀大学などでつくる実行委員会が主催。高校生がプレゼンテーションや実演を通し、情報共有や互いの活動を活性化させる「化学反応(ケミストリー)」に期待する催しで、小中学生の進路決定のきっかけにしてもらうのも目的に開かれている。

 

有田工デザイン科「インターホンシステム『Now A House』」

インターホンやタブレット端末を使った再配達の解決案を提案した有田工業高校の生徒ら

【全国高等学校デザイン選手権大会・準優勝】

 「ピンポーン、こんにちは宅配便です」「いいかげん昼間いないこと分かんないのかな」。宅配員役の生徒とエプロン姿の主婦役の生徒の寸劇で始まったプレゼンテーション。インターネット通販が普及している中、再配達の問題を解決しようと、タブレットとインターホンを活用したシステム「NowAHouse」を提案した。
 宅配員へのインタビューや同校の生徒597人にアンケートを実施し、89%の家にインターホンがあることを受けてシステムを考案した。システムは家にいることを知らせることで再配達がなくなり、タブレットの機能で宅配員の仕事の負担を減らすことが目的。宅配員がタブレットから利用者に通知を送信し、同時に各家のインターホンに光と音で宅配員の出発を知らせる。宅配員の到着予定時刻などが分かるオリジナルアイコンも利用してもらう。
 機械化が進む社会を見つめ、顔を合わせて会話することが減っていることも問題視し、宅配員と利用者が対面して「ありがとう」とコミュニケーションが取れるような仕組みを考えた。生徒たちは、「人と人とをつなぐ、心と心をつなぐ私たちの明るい未来へ」と呼び掛けた。

 

嬉野高 社会福祉系列「介護技術コンテスト」

左から、施設で披露している手話歌を実演する嬉野高の岡さん、山北さん、野田さん

【介護コンテスト九州大会4年連続最優秀賞】

 手話で自己紹介をした生徒たちは、介護実習に3年間で53日間取り組み、特別養護老人ホームやデイサービスセンターなどさまざまな施設で実習を行う。利用者に寄り添った介護を考え、技術を披露するコンテストでの体験を紹介した。
 介護技術やコミュニケーション能力を発表する介護技術コンテストで、嬉野高校は県大会で7連覇、九州大会では4連覇を果たした。本年度の九州大会の課題は、「脳梗塞の後遺症で左上下肢麻痺(まひ)がある80歳女性の介護」。お茶を飲みたい利用者をベッドから車いすに移乗し、上着を着せておやつがある談話室に誘導するという一連の流れが審査された。移乗の時に使うスライディングボードを、楽に安全にどう使うかがポイントで検討を繰り返したという。介護をする上で利用者の尊厳を保持できるかや、利用者に自己決定をしてもらうかなども考えて介護を組み立てる。そのほか、性格、価値観、家族関係などからさまざまな介護を考え、試行錯誤し練習を重ね、自分たちの介護を完成させた。
 本年度の全国大会の結果は奨励賞だったが、生徒たちは「コンテストの取り組みを通して介護技術や利用者のアセスメント力に自信がついた」と笑顔で話した。

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