山口光之危機管理・広報総括監(右)に答申書を渡す県いじめ問題対策委員会の高尾兼利委員長=佐賀県庁

 佐賀県立学校の生徒が自殺した問題を審議していた外部有識者でつくる第三者委員会「県いじめ問題対策委員会」は22日、学校で生徒に対するいじめがあったと認定する一方、自殺との因果関係は否定する結論を県教育委員会に答申した。

 答申によると、特定の生徒1人から厳しい言動を一定期間受けて苦痛を感じていたと認め、いじめに該当すると判断した。一方で、その言動が通常の学校生活で使われる言葉で、強い攻撃性は帯びず、自殺までに相当期間が経過していることから「因果関係は認められない」と結論付けた。

 再発防止策としてアンケート調査の工夫や相談しやすい環境づくりを求め、「何気ない言葉や行為が相手を追い詰める場合もあることを児童生徒に学ばせる必要がある」と指摘した。

 委員会は、生徒のメモにいじめを疑わせる記述があったことを受けて昨年10月から審議していた。県教委によると、生徒の保護者は答申の内容に理解を示しているという。生徒が特定される恐れや保護者の意向を理由に学年や性別などは公表していない。

 高尾兼利委員長は「命が失われたことを厳粛に受け止め、慎重に精査した。児童生徒の自殺予防のためにSOSの出し方に関する教育も大事」と述べた。

 県教委の山口光之危機管理・広報総括監は「答申の提言を真摯(しんし)に受け止め、再発防止に努力していきたい」と話し、校長は「生徒のささいな心の変化にも気付いていけるように職員を指導していく」とのコメントを出した。

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