50年の集大成を披露した吉島伸一さん(左)と長女ひろ子さん(中)、孫の夕莉子さん=佐賀市のホテルニューオータニ佐賀

 鍋島緞通織元「無寒暑庵(むかんじょあん)」の吉島伸一さん(76)が、家業を引き継いで50年の記念展を21日、佐賀市内で開いた。伝統の「蟹牡丹(がにぼたん)」をはじめ、染色の故鈴田照次さんら著名芸術家がデザインした図案など、集大成の15点を披露した。

 江戸時代に始まったとされる鍋島緞通。吉島家は1912年に創業し、伸一さんは三代目の技術継承者として、伝統を守りつつ新たな作品を提案してきた。長女のひろ子さんが四代目を継ぎ、孫の夕莉子さんも技術を磨いていることから、「次の世代にバトンタッチする時機が来た」とこれまでの50年をまとめ上げた。

 伝統の蟹牡丹文様を初代吉島正敏さんがアレンジした「蟹牡丹菱文」に始まり、故鈴田さんや白磁の井上萬二さんら大家の図案が並ぶ。佐賀市の50代夫婦は「作品に込められた魂を感じるよう」と、その存在感に圧倒されていた。

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