特別委員会で、訴訟の今後の方針などを説明する馬奈木昭雄弁護団長(左)=佐賀県議会棟

 佐賀県議会の有明玄海・環境対策等特別委員会は20日、国営諫早湾干拓事業(長崎県)を巡る訴訟で開門を求める漁業者側弁護団の馬奈木昭雄弁護団長と執行部への質疑を行った。福岡高裁の開門しない前提での和解協議について馬奈木団長は「意味がない」と述べた。県有明海漁協の和解協議の継続を求める見解に対し、執行部側は「漁協と弁護団とは考え方が違う」との認識を示した。

 馬奈木団長は「開門しない約束をしなければ成立しない和解協議はできない。開門なしに有明海再生は実現しない」と強調。潮受け堤防内の調整池の排水対策など漁協の見解に含まれる要望項目も挙げ、「(国の)基金案を漁協がのむ苦渋の決断をしてお願いする話ではない。役に立つなら基金案にかかわらず実現するべき」と主張した。

 漁協の見解に、馬奈木団長は開門調査の必要性や基金案が有明海再生につながらないという解釈を示して「考え方は一致している」とした。これに対し、執行部の落合裕二県民環境部長は「弁護団は開門しない前提の和解協議への拒否を明確にし、漁協はその前提を踏まえた上での協議の継続を要望している。考え方が基本的なところで違うのではないか」と指摘した。

 漁協の要望項目に含まれる「有明海再生事業の継続」について、落合部長は「有明海が再生するまでしっかり取り組んでほしいとの意味合いだと思う。国が責任を持って取り組むよう県も一緒に求めていく」と語った。

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