諫早湾干拓事業の開門問題で斎藤農相に質問する大串博志衆院議員=東京・永田町の衆院分館

 国営諫早湾干拓事業を巡る訴訟の和解協議に関し、斎藤健農相は20日の衆院農水委員会で、開門派の漁業者が開門しない前提の和解勧告を拒否したにもかかわらず、「開門によらない基金による和解に至れるよう、あらゆる努力を真摯(しんし)に行っていく」と強調した。希望の党の大串博志議員の質問に答えた。

 大串氏は、開門派が福岡高裁に拒否を回答した以上、国が和解に向けて努力するというのは「論理として成り立たない」と指摘。「もう和解協議が開かれないのを承知で『あらゆる努力』と一定の含みを持たせて答弁された。それは具体的に何か」と追及したが、農相は明確に答えなかった。

 県有明海漁協が14日に示した和解協議の継続を求める方針に関し、農相は「国が提案した基金案の実現を望む表明をしていただいた」と評価。これに対し大串氏が「どこにも一言も書いていない」と撤回を迫ると、農相は「実現を望むという表現は確かに彼らの文書と少しニュアンスが違う部分がある」と応じた。

 大串氏が、佐賀県や漁業者が基金案を受け入れなければ、国から有明海再生予算を削減されるかのような圧力を感じていると訴えると、農相は「再生予算は開門を巡る訴訟の帰趨(きすう)にかかわらず、毎年度の予算編成過程で取り組みの成果などを踏まえて措置していく」と関連を否定した。

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