佐賀県小城市の前商工観光課長の男性(55)=退職=が起こした不祥事に絡む「清水の滝ライトアップ(清水竹灯り)」事業の会計処理が「監査不可能」と報告された問題で、江里口秀次市長は20日、「補助対象となる(明細のない)支出先は追跡調査ができる」として、再度、内部調査を実施する考えを示した。

 3月定例市議会で諸泉定次議員、松並陽一議員の一般質問に答えた。

 監査不可能との結果を受け、ライトアップ事業の実行委員会(会長・江里口市長)に対する補助金(250万円)の返還について、大橋隆司総務部長は「会計上不適切な処理はあったが、事業は成功しており市の補助効果があったと考えている。まだ(返還を求める)判断には至っていない」との認識を示した。

 要求監査の結果、事業の支出を示す帳簿がなく、領収書類が品目部分を切り取られたほか、明細がなく会社名だけの振込伝票が多数見つかっている。

 追跡調査について、金丸清市監査委員事務局長は「請求先に振り込んだ額相当の明細を尋ねれば内容が分かるのでは」と説明した。議員からは「やっていい方法なのか。金額の大小にかかわらず明細の原本を残さないと、いくらでも(明細を)作り変えられる」と疑問を投げ掛けた。

 一般質問は市民約20人が傍聴した。ある区長(69)は「執行部側の答弁を聞けば聞くほど疑惑が深まった。区長会の監査では1円でも違えば、激しく責められるのに」と憤っていた。

■納税者を愚弄

 児玉弘佐賀大学経済学部准教授(行政法)の話 補助金は公金なので、明細のある伝票を帳簿に記すなど透明性を持った正当な手続きを問わなければならない。疑惑にまみれ不適切な使い方でも事業で成果があれば返還要求しなくていいという答弁は、納税者を愚弄(ぐろう)している。

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