20日に竣工式典が開かれた県内初の児童心理治療施設「好学舎」。右が唐津特別支援学校好学舎分校=唐津市双水

 子どもの心の医療的ケアを総合的に担う児童心理治療施設「好学舎(こうがくしゃ)」が4月、唐津市双水に開設される。虐待などが原因で精神が不安定になり、社会生活が困難になった小中学生を受け入れる。特別支援学校の分校も施設内に設けて学びの場を保障する。児童心理治療施設は佐賀県内では初めてで、社会福祉法人佐賀整肢学園(中尾清一郎理事長、佐賀市)が運営する。

 児童心理治療施設(旧情緒障害児短期治療施設)は、発達障害があったり、家庭環境や学校の交友関係など、さまざまな影響で心の病を患った子どもたちに心理治療や生活指導をし、退所後も相談や援助をする。

 厚労省の調べでは、児童心理治療施設は2016年度末で34道府県に46カ所あり、佐賀県内にはなかった。児童相談所が入所を判断し、これまで県内では、年間4~6人が福岡や長崎などの施設に入っていた。

 好学舎は佐賀整肢学園からつ医療福祉センター隣に建設し、定員は入所30人、通所10人。全室個室で、男子棟と女子棟を独立させている。医務室や心理検査室も備え、医師や看護師、保育士、家庭支援専門の相談員ら24人で運営する。

 義務教育期間の子どもたちが暮らす施設という特性から、県教委も唐津特別支援学校(唐津市山本)の分校を置く。施設の医師らと協力しながら治療を支える。

 施設の建設費は4億3977万円で、3億3427万円を県や国が補助する。人件費や入所者の生活費も国や県が交付する。

 20日に山口祥義知事ら約110人を集めて竣工(しゅんこう)記念式典が現地であった。中尾理事長は「受け入れができるかどうか、真剣に悩んだ時期もあったが、先進事例を見る中で必要な施設との思いが職員に浸透した。この立派な施設に魂と気持ちを注ぎ込みたい」と語った。

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