「大切な人が喜ぶことをするのが人生」と子どもたちに語りかける大野さん=上峰町民センター

 上峰町青少年育成大会が11月29日、上峰町民センターであり、両腕義手の芸術家大野勝彦さん(72)=熊本県菊陽町出身=が「みんなやさしさの根っこでつながっている」と題して講演した。上峰小の5、6年生と上峰中の生徒、一般住民合わせて約600人が聴講。大野さんの「大切な人の喜ぶことをするのが人生」という熱い言葉を心に刻んだ。

 大野さんは45歳の時、トラクターに巻き込まれる事故に遭い両腕を切断。「自分より容体が悪そうなおばあさんが、私に『大野さん頑張れ』と応援してくれた。そのお礼に似顔絵を描いた」と入院中のエピソードを語り、周囲の人々に感謝を伝えたいという思いが詩や絵の創作の原動力になっていると話した。

 熊本地震で被害を受けた自身が館長を務める「風の丘 阿蘇大野勝彦美術館」の再興が現在の目標と話し、「95歳のおっかさんに再びにぎわっている美術館を見せたい。何があっても本人が夢を持って頑張ると思えば、手伝おうとする人が出てくる」と語った。「今日帰ったら、お父さん、お母さんの手を握ってぬくもりを感じて。気持ちが伝わってくるはず」と、子どもたちへ“宿題”も出していた。

 講演会は町青少年育成町民会議や町教委が主催した。

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