沿道の生徒らの声援に応える金泉中学校校長の宮地洋州さん=佐賀市久保泉町の金泉中周辺

中世の騎士の甲冑を模した装いで走り、ゴール手前で仲間に囲まれてプロポーズする力久健二さん(中央)=佐賀県総合運動場

 「さが桜マラソン」は日本屈指のフラットコースが人気を呼び、18日の大会も国内外から約1万人のランナーが集った。人生の節目、大切な人のため、初挑戦…。それぞれの思いや目標を胸に、大会の主役たちがたどり着いたゴールには、十人十色の喜びが待っていた。

 フルマラソンを走ったのは8673人。「生徒の声援が胸に響いた」と話したのは、金泉中学校校長の宮地洋州(ひろくに)さん(60)。定年退職を3月末に控え、現職最後のレースだった。地元校区には横断幕を手にした教え子や保護者が待ち構えていた。「校長! 校長!」。張り上げる声に励まされ、「うつむきそうになる顔が上がった」。教職38年。万感の思いで、6時間13分27秒で走りきった。

 甲冑(かっちゅう)をまとい中世の騎士に扮(ふん)したのは佐賀市の古賀裕也さん(32)。2年前に始めたときは仲間と2人だけだったが、昨年は9人、今年は13人と、回を重ねるごとに参加者が増えた。「桜マラソンをきっかけに、どんどん友達の輪が広がった」。この日は気温も上がりリタイアも覚悟したが、励まし合って一人も欠けずにゴールした。一緒に出場した力久健二さん(35)のプロポーズも成功し、古賀さんは「最高の一日」と感じ入っていた。

 今年も多くの人たちが初出場した。人気の理由の一つは起伏が少ないコースで、完走率は今年を含めて3年連続で9割を超えている。

 仕事仲間と出場した時任美帆さん(29)=福岡市=は、普段はモーターショーや雑誌で活躍するモデル。すらりとした体形だが「運動経験はゼロ」といい、この日のために一から鍛えた。暑さでくじけそうになったものの、6時間16分14秒で完走。「評判通り、初心者に優しいコースだった」。仲間に迎えられたゴールでは満面の笑みだった。

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