鍋島直正の業績について学芸員から説明を受ける来場者=佐賀市の佐賀城本丸歴史館

 ○…維新博関連の特別展として、「肥前さが幕末維新の『技』-日本の産業革命は佐賀から始まった-」が佐賀城本丸歴史館で始まった。鉄製大砲鋳造や実用蒸気船建造など、幕末の佐賀藩が成し遂げた偉業を、九州初出品の重要文化財を含めた貴重な資料で振り返っている。

 書状や水彩画、模型など47点を展示。1840年のアヘン戦争で大国の清がイギリスに大敗したことに長崎警備を担っていた鍋島直正が危機感を持ち、海防強化のために大砲や蒸気船「凌風丸」建造に取り組み、近代化を推し進めた流れを紹介している。

 このうち、直正直筆の「江川英龍宛直正書状」では、鋳砲書の解釈がうまくいかずに鉄製大砲の鋳造が難航していることから、まずは銅製から取り組むために江川家お抱えの職人を派遣するよう要請するなど、直正が「苦心」する様子も見て取れる。「ペリー提督横浜上陸図」の現物なども並ぶ。

 学芸員の説明に熱心に聞き入った佐賀市川副町の女性(70)は「他の藩が小さい日本の中で争いをしている中で、佐賀藩が世界を見ていたのはすごいと実感させられた」と話していた。会期は5月13日まで(午前9時半~午後6時)、観覧無料。

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