神埼郡吉野ヶ里町と福岡県那珂川町の県境に完成した五ケ山ダムの供用開始が、予定の4月に間に合わないことが12日分かった。この1年余りの降水量が少なく、安全性などの確認のためダムに水をためる試験湛水(たんすい)に必要な貯水量に達せず、福岡県の完了検査ができない状態となっている。福岡県五ケ山ダム建設事務所は2018年度末の供用開始を目指している。

 五ケ山ダムは総貯水量4020万トン。12年6月に本体工事に着工、16年10月から試験湛水を始めた。平常時の最高水位は標高407・1メートルで、大洪水を想定した「サーチャージ水位」(標高413・4メートル)まで貯水した上で放流し、ダム本体の漏水の有無や周辺の地盤への影響がないかを17年度中に確認する予定だった。

 今月11日時点で貯水量は4割程度にとどまっており、福岡県の検査もできない状況で、4月の供用開始は困難となっている。ダム本体は完成し治水効果はあるものの、福岡地区水道企業団に提供できる予定だった1日最大1万トンの供給も先延ばしとなる。

 五ケ山ダム建設事務所は「雨が多ければ供用開始時期は前倒しになる可能性もあるが、おそらく1年ぐらいかかるのでは」とみている。吉野ヶ里町ダム事業推進課は「本体は完成しているので、町として特に影響はない」としている。

このエントリーをはてなブックマークに追加