全国で開催されたLGBT成人式で集められた寄せ書きを写真に収める参加者▽佐賀市白山の佐賀商工ビル

 佐賀市白山の佐賀商工ビルで11日、2回目の佐賀LGBT成人式が開かれた。成人式を「成りたい人になる式」と位置づけ、性的指向や性自認、年齢に関わらず参加できるイベントで、県内外から約30人が集まり門出を祝い合った。

 支援者から晴れ着を借り受け、ボランティアの着付け、ヘアメークスタッフらが希望者に振り袖を着付けた。開催したビルの2フロアを「ジェンダーフリートイレ」とし、自認する性に合ったトイレに入れるようにした。参加者らは性の多様性を示すレインボーに色分けされた旗の前で、「成りたい人になる」などの吹き出しを手にして記念写真を撮っていた。

 主催したLGBT支援団体アオ・アクア代表の原亮さん(22)は「佐賀でも新たな支援活動の輪が広がっている」と実感を語り、「今の佐賀の状況を伝え、つながりをつくるイベントにしたい」と話す。

 最も心を砕いたのは「安心して出席できる環境」だ。駐車場から建物までの距離が近い会場で、人の目にあまり触れないようにフロア全体を貸し切り、会場に設置した案内板にはLGBTと書かず「成人式会場」と記した。

 体が男性で心が女性だという大学生(22)=福岡市=は、SNSで開催を知って参加した。これまで学ランを着て卒業式を迎え、男物の和服で成人式に出席し、「人生の節目でいつも妥協と諦めを感じていた」。このイベントで初めて振り袖に身を包み、「後悔が少し減った」と笑顔を見せた。県内から参加した29歳と24歳の女性カップルは「『こういう人がいてもいいんだよ』と示したくて参加した」と話していた。

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