運転時に特に注意している点(複数回答)

 一般ドライバーの交通事故防止へのヒントにしようと、佐賀県警はバスとタクシーの運転手を対象に初めて交通安全意識調査を実施した。車間距離や早めの合図に注意している人が多く、ゆとり運転を心掛ける傾向が結果に表れ、「乗客の安全を守るプロ意識が、高い危険回避能力や気持ちのコントロールにつながっている」と分析している。

 調査は県バス・タクシー協会の協力で7~8月に実施し、アンケート形式で運転手1563人から回答を得た。一般ドライバーを対象に、4月に実施した意識調査とも比較した。

 「運転で特に注意している点」(複数回答)では、職業運転手の回答は車間距離が最も多く78.3%。早めの合図とゆとり運転はそれぞれ55.6%、50.7%で、一般ドライバーの33.9%、31.6%と比べて大きな差があった。

 職業運転手に「一般ドライバーの運転マナーで気になる点」(複数回答)を尋ねたところ、車間距離を問題視した人が最多の62.3%だった。早めの合図は59.2%、信号厳守も51.4%が十分ではないとみていたが、一般ドライバーの認識は異なり同様の設問への回答はそれぞれ33.5%、29.3%にとどまった。

 タクシーやバスの運転手は、試験が厳しい2種免許の取得が必要になる。県警によると、今年9月までに発生した人身事故5680件のうち、バスやタクシーなどの運転手側が原因になったケースは63件で、全体の約1%にとどまる。

 回答者の一人で、佐賀市交通局に勤務して22年間、無事故というバス運転手土井康彦さん(42)は「早めの合図やゆとり運転を心掛けると余裕が生まれ、さらに周りの状況をよく把握できる」と指摘する。

 県警交通企画課は「独りよがりの運転ではなく、車線変更を早く伝えるなど周囲に気を配ることも事故を防ぐポイント。調査結果を一般ドライバーの意識向上にも生かしたい」と話す。

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