芳賀さんの机に匿名で置かれていた貯金箱。約4万円が入っていた=佐賀市のシアターシエマ

シアターシエマが寄付金で購入した簡易スロープ=佐賀市松原のシエマ

浄財で簡易スロープ設置

 佐賀市松原の映画館「シアターシエマ」に、約4万円が入った貯金箱が匿名で寄付された。開館10周年を祝う言葉とともに「何かにお役立ていただけたら」と手書きされたメッセージが添えられていた。シエマは、車いす利用者が来館しやすいように簡易スロープを購入した。

 1月上旬、オーナーの芳賀英行さんが入り口近くの机上に置いてある貯金箱を見つけた。高さ15センチほどの郵便ポスト型。はがきを模した小さなメッセージカードに「謹賀新年 祝十周年 これからもよろしくお願いします 何かにお役立ていただけたら」と書かれていた。カードの表には、シエマの住所が書かれていた。差出人の名前はなかった。

 貯金箱を持つとずっしりと重く、開けると大量の500円玉が出てきた。メッセージの内容から「常連のお客さんかなと思うんですが…」と芳賀さん。顔を思い浮かべるが、誰からの寄付かは分からない。

 寄付者の気持ちも考えながら浄財をどう使うかスタッフで話し合い、映画館の環境を少しでも良くしようと簡易スロープを購入することにした。館内は段差があるため、車いす利用者が来館した際には複数のスタッフで持ち上げて対応していた。3月上旬にスロープが届いた。

 芳賀さんは「開館して10年がたち、たくさんの人に応援していただいている。どなたが寄付されたのかは分かりませんが、本当にありがとうございます」と感謝している。

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