佐賀県教育委員会が県立高校の入試制度見直しの原案をまとめたことが9日、分かった。2月の特色選抜はスポーツ・文化芸術枠(B方式)を除き、3月の一般選抜に統合する方向で、実質2回あった受験機会が1回になる。試験時期に例年インフルエンザが流行することを考慮し、体調不良で受験できなかった生徒が後日受験する制度を設ける。新年度に学識者や保護者らでつくる検討委員会を立ち上げ、移行時期も含め論議する。8月の新制度決定を目指す。

 

 現行の特色選抜で学力検査の色合いが濃いA方式の合格者枠は、募集定員の2割以下と定められているため、一般選抜に比べ倍率が高い。毎年約4千人が不合格を体験しており、関係者からは「多くの子どもが不合格になっている現状を解消すべき」との声が上がっていた。

 昨年3月、有識者などでつくる県立高入学者選抜制度検討委員会が制度改善を求めたことを受け、本年度、県立高や中学校の校長、教育庁職員らでつくる検討部会で論議してきた。

 県教育振興課の担当者は「A方式の良い部分を生かしながら、多面的な入学者選抜ができないか検討を進めたい」と話す。現行で7割以上と定められている一般選抜の学力検査が占める配点割合を引き下げ、面接や中学校の調査票の比重を増やすことも視野に入れているという。

 受験機会が減少することに伴い、これまで別室受験としていた体調不良者への対応も見直し、「追検査」として制度化する。具体的な実施方法は今後協議する。

 

=ズーム= 特色選抜試験

 県立高校の募集定員の2割を上限に全ての学校で実施するA方式と、県教委が指定するスポーツ・芸術推進指定校で行うB方式がある。学力検査と面接、出身中学校から提出された調査書の総合評価で行い、教科は国語、社会、数学、理科、英語、または体育や芸術などの実技から、学校側が3教科を選ぶ。一般選抜より1カ月早い2月上旬に行う。

 2012年度入学者の試験から導入。今年はA方式が新年度の学校再編後の全33校、B方式は22校で実施された。

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