「大相撲と行司の世界」の題で講演する第36代木村庄之助氏=唐津市の唐津シーサイドホテル

 佐賀新聞社が主催する唐津政経懇話会の3月定例会が9日、唐津市の唐津シーサイドホテルであり、元立行司の第36代木村庄之助(本名・山﨑敏廣)氏が「大相撲と行司の世界」の題で講演した。土俵で取組を裁くだけではない、幅広い仕事を経験談を交えて紹介した。

 相撲の世界では「分からないことは行司に聞け」と言われる裏方のスペシャリスト。仕事内容は力士の宿泊場所や移動手段の手配、取組の編成、冠婚葬祭の司会など多岐にわたる。

 木村氏は「東方、横綱白鵬、モンゴル・ウランバートル出身、宮城野部屋」とアナウンスを実演。「場内放送も仕事の一つ。82手ある決まり手を瞬時に見分けなければならない」と説明した。なまりがある人には任せられず、「鹿児島出身の私は20年やらせてもらえなかった」と笑った。

 土俵上では力士や審判員、観客の邪魔にならず、かつ取組が見える位置にいなければならないという。「相撲は神事。刀を差すのは、間違えたらその場で切腹する覚悟を示すため」と解説した。その上で「取組が白熱して長引くほど、行司へのプレッシャーは増す」と話した。

 木村氏は「行司の動きなど細部を知れば、相撲がもっと面白くなる」と勧め、最後に「この相撲一番にて本日の打ち止め」と掛け声で締めくくった。

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