重大事故が発生した想定で、大容量空冷式発電機(奥)から迅速に戻る九電職員=東松浦郡玄海町の玄海原発

 玄海原発3号機(東松浦郡玄海町)の再稼働が23日にも見込まれる中、九州電力は8日、3号機の重大事故に備えた対応訓練を始めた。10日まで3日間実施し、新規制基準に伴い新設した移動式の電源設備などを運用し、全電源の喪失や炉心溶融(メルトダウン)といった重大事態から24時間ほどで安定状態に導く手順を確認する。

 訓練は国の認可を受けた九電の保安規定に基づき、再稼働前に実施することになっている。対策要員52人を含む九電社員約90人が参加し、原子力規制庁の検査官14人が保安検査のために立ち会う。

 原子炉容器内を通る冷却水の配管が破断して、電源も失われる「最も厳しい事故」を想定した。この日の訓練は報道陣に公開し、午後2時に始まった。原子炉やタービンが自動停止、運転員は中央制御室の制御盤に表示された警報で事態を把握し、対策要員が駆け付けた。

 その後、冷却に必要な電源を確保するため、非常用の移動式発電機を遠隔操作で起動させた。核燃料が溶ける事態も想定、防護服やマスクを着用した対策要員は発電機の作動を確認すると足早に次の持ち場へと移動していた。

 残り2日間は冷却水の補給や、移動式大容量ポンプ車を用いた熱交換器への海水の注入訓練などに取り組むという。

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