記者会見で作品に込めた思いを話す吉永小百合さん(中央)と堺雅人さん(左)、滝田洋二郎監督(右)=福岡県

吉永小百合さん=福岡県

堺雅人さん=福岡県

左から堺雅人さん、吉永小百合さん、滝田洋二郎監督=福岡県

 吉永小百合さん主演の映画「北の桜守」の公開(10日)に先駆けて5日、福岡市で記者会見があった。滝田洋二郎監督をはじめ、江連てつを演じた吉永小百合さん、てつの息子・修二郎役の堺雅人さんが登壇し、九州各県から詰め掛けた報道陣を前に映画への思いなどを語った。

 映画は、第2次世界大戦末期、当時日本領だった南樺太を脱出し、北海道にたどり着いた母と息子が、戦後を懸命に生き抜いていく物語。戦争の悲劇の場面などは、ケラリーノ・サンドロヴィッチさんが演出する劇中劇で表現している。滝田監督は「実際に撮影するとリアルなシーンが多く、悲惨なところに目が行って一番大切なてつの心の中に入ってこない。舞台にすると、てつの心象風景をうまく描けると思った」と語った。

 「戦争のことは若い世代の人に知ってもらいたい」と語る吉永さんは、今回初舞台に挑戦するとともに、120本目の映画出演となる。「長かったような短かったような、よくここまで歩いて来られた」とこれまでの俳優活動を振り返った。

堺雅人さん「佐賀県人も演じてみたい」

 宮崎県出身の堺さんと、父親が鹿児島県出身という吉永さん。佐賀の印象について、堺さんは「薩長土肥の一角で先進性をもった素晴らしい土地なのでは。佐賀県人も演じてみたい」。吉永さんは「日活時代に佐賀県出身のプロデューサーがいて、その方の佐賀弁を思い出します」と笑顔で話した。

 公開されるのは、北海道が命名されて150年の年。「いろんな歴史がその土地にあり、一人一人の中に教科書に載らない記述がある」と堺さん。「引き揚げのことは教科書の記述では1行か2行だけど、物語にするとこんなに大きな物語になる。それぞれの地域のそれぞれの人に(歴史が)一つずつあると思う」と語った。

 親子愛を描いた作品を、「誰もが迎える老い。どう老いていくのか、どう見つめていくのか世代を超えて見てほしい」と滝田監督。吉永さんは「親子で見て何か感じていただけたら。生きていくこと、家族について何か思ってくれたり話し合ってくれたりしたら、どんなにいいかしら」と目を細めた。

 映画は10日から、県内ではイオンシネマ佐賀大和や109シネマズ佐賀で公開される。

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