干拓地に近い大浦の漁場悪化に触れ、「国は漁業者が納得する解決策を示して」と述べる岩島町長=太良町役場議場

 国営諫早湾干拓事業の開門を巡る訴訟で福岡高裁が国側の主張に沿った開門しない前提で和解勧告したことに関し、藤津郡太良町の岩島正昭町長は7日の町議会一般質問で、「歴代の農水大臣にお願いしてきたのに、地元の声が何一つ届いていないと思うと非常に残念。これまで切々と漁業被害を訴えてきた意味は何だったのか」と不快感を示した。裁判外で国が漁業者と協議するよう求めた。

 岩島町長は国が和解協議で提案している基金案について「訴訟中で答えられる状況でない」と述べた。その上で「国は開門なしで解決を図るなら、不利益を被っている漁業者が納得できる解決策が必要だ。裁判の外で話し合いの場を設け、有明海の実態を踏まえた再生の方向性を示してほしい」と訴えた。

 久保繁幸議員が質問した。干拓地に近い佐賀県有明海漁協大浦支所は、休漁が続くタイラギ漁の拠点。漁業者は堤防閉め切り以降、漁場環境の悪化を指摘している。国が開門に代わる100億円の基金案で和解を目指すのに対し、漁業者は反発している。

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